建物の老朽

賃貸中の建物が老朽して、建替えや大修繕をおこなうとき、入居中の賃借人に出て行ってもらうことはできるのでしょうか?

判例は、賃貸中の建物が老朽して、建替えや大修繕のために賃借人に出て行ってもらうことが、賃借人の利益より大きいときは正当事由にあたるとしています。

つまり、賃借人が出て行かないことに、さして理由がないときは、家主に軍配が上がるようです。

ところが、賃借人が高齢者で身寄りがなく、追い出されると他に出て行くところがないなど、賃貸契約を終了させると賃借人にいちじるしく不利益が生じるときは、いくら老朽したといっても、それを理由に契約を終了させることは難しくなるでしょう。

 

(判例)
賃貸家屋の朽廃が迫り、これを大修繕するために賃貸借を終了させる必要が賃借人の利益より大きいときは、解約申入れにつき正当の事由がある。(最判昭35.4.26)